基礎体温でいろんなことがわかります
妊娠したと思ったら基礎体温をつけることを強くお勧めします。
基礎体温をつけるのは決してめんどうなことではありません。毎朝つけなくてもイインデス。とりあえず、できる範囲でつけてみましょう。それでいろんなことがわかります。
では、どんなことがわかるのか解説していきます。
基礎体温の測り方
基礎体温専門の体温計が必要です。普通の体温計で計った場合、36.5℃などとなりますが、基礎体温計では36.53℃というふうに少数点以下2桁まで測定できます。基礎体温の低温期と高温期の差は0.3~0.5℃なので普通の体温計でも差がわかるかもしれませんが、なるべく誤差をすくなくするために基礎体温計を使うことをオススメします。
枕元に体温計を置いて寝ましょう。朝、目が覚めたら手だけ動かして体温計を取って、舌の下に体温計を入れて体温を計ってください。計る前に起き上がったりしてはいけませんよ。毎朝同じ時間に計ることができれば一番良いですが、とにかく目が覚めた時に計れば十分です。あまり時間を気にしすぎないでください。ぐっすり寝ましょう。
毎日計れなかったとしてもかなりの情報を得ることができますので、計れる日に計っておきましょう。
基礎体温をつけているけど高温期が全然わからないですというかたがいますが、実際に見せてもらうとちゃんと高温期があることが多いです。
低温期と高温期の見分け方
基礎体温からわかること
いつ排卵したか
低いところから高いところへ変わる境目あたりが排卵日です。基礎体温を見てもピンポイントでこの日が排卵と言うのは難しいのですが、低い日の最後が排卵日であるのが60~70%だと言われています。よく高くなるまえに少し体温が下がる日があってその日が排卵日といわれますが、下がらずに、すぐ高くなることの方が多いです。
基礎体温をつけていても明日排卵するかどうかは予測できません。振り返ってみていつ排卵したかはわかるので、生理が順調な人は、何ヶ月かつけているとだいたい生理の何日目に排卵しているかわかることが多いです。何日目に排卵するかわかれば、その日をめがけてタイミングを合わせることができます。
着床に問題はないか
受精卵が子宮に着く(着床)のは排卵してから5~7日目です。言い換えれば、基礎体温が高くなってから5~7日目ということです。
基礎体温は排卵した後になぜ高くなるでしょうか。排卵した後の卵巣に黄体というものができて、そこから黄体ホルモンが出ます。この黄体ホルモンが基礎体温を高くする働きを持っているのです。黄体ホルモンの本来の働きは、子宮内膜を、受精卵が着きやすいような状態にすることです。
黄体ホルモンの出が悪いと、子宮内膜の状態が良くなくて着床しにくくなります。
基礎体温をつけると黄体ホルモンの状態をある程度知ることができます。
具体的には高温期が10日間以下の場合、高温期と低温期の差が0.3℃以下の場合は黄体ホルモンの出が悪い可能性があります。
妊娠したか
高温期は妊娠しなければ通常長くても2週間で、体温が下がって生理がきます。つまり、高温期が2週間以上、余裕を持って20日以上続けば妊娠していると考えてよいです。
気になる出血の原因がわかる
「ちょとした変な出血があって気になるんです」ということで受診される人がよくいます。
その多くは排卵時の出血です。排卵近くになると、卵巣からエストロゲン(女性ホルモン)がたくさん出るようになります。このホルモンの影響で排卵日頃に数日間ちょっとした出血が起きることがあります。毎月あるわけではありません。
基礎体温の排卵の頃に一致して出血があるのなら、心配する出血ではありません。
まとめ
基礎体温はつけるのがめんどうという人が多いですが、無理せず計れるだけ計ってみてください。いろいろなことがわかって、妊活に役立ちますよ。目が覚めたら動かずにすぐ計ることは忘れないでください。