葉酸サプリを飲むと妊娠高血圧腎症や子どもの脳脊髄腫瘍が減るようです【やっぱりプレミン】
神経管閉鎖障害の予防以外の、葉酸の効果を調べた論文が続けて発表されました。
妊娠高血圧腎症が少なくなるのは、葉酸だけでなく他のビタミンをいっしょに飲んだほうがいいようです。
そうするとやはりオススメはプレミンになります。
葉酸と妊娠高血圧腎症
2018年7月に発表された論文です。
11の論文をまとめた研究です。葉酸サプリを飲んだ人160,562人と葉酸サプリを飲んでいない人149,320人を比較しました。
妊娠前から妊娠中に葉酸サプリを飲んでいた人は、飲んでいない人と比べて妊娠高血圧腎症になるリスクが30%減るという結論でした。
より詳しく解析してみると、葉酸だけを飲んでいた人はリスクが変わらず、他のビタミンが多く含まれている葉酸サプリを飲んだ人がリスクが低くなっていました。
血圧だけが高い、妊娠高血圧になるリスクには差がありませんでした。
妊娠高血圧と妊娠高血圧腎症 以前はすべてひっくるめて妊娠中毒症と呼んでいました。現在は、高血圧だけ認められるのが妊娠高血圧、高血圧にプラスしてタンパク尿などの症状が出てきたのが妊娠高血圧腎症になります。
妊娠高血圧や妊娠高血圧腎症の原因として、胎盤の血管が作られるときに異常が起ることが考えられています。葉酸は胎盤の血管の細胞に異常が起きるのを防ぐ働きがあると考えられています。
葉酸サプリを飲むと、子どもの脳・脊髄腫瘍が減る
2018年2月に発表された10の論文をまとめた研究です。
脳や脊髄にできる腫瘍は、0~14歳までの子供にできる腫瘍としては、最も頻度が高いものになります。
アメリカではその発生頻度が1年で10万人に約5人と報告されています。良性から悪性までいろいろな腫瘍を合わせた頻度です。治療で治ることも多いです。
妊娠前後に葉酸サプリを飲んだ人は、生まれた子供が脳・脊髄腫瘍になる可能性が23%低くなりました。
妊娠してから葉酸サプリを飲んだ人は、その可能性が20%低くなりました。
葉酸がどのように脳・脊髄腫瘍に影響しているのかはわかっていません。葉酸はDNAの安定させる働きがあるので、悪性腫瘍ができる原因となるDNAの異常を予防する効果があるのではないかと考えられています。
他のいろいろな悪性腫瘍でも葉酸がリスクを少なくするという研究がありますが、逆の研究もあって結論は出ていません。
葉酸+ビタミンがよさそう
妊娠高血圧腎症の予防は葉酸だけでなく、葉酸+ビタミンがいいという結果でした。
ちなみに、葉酸もビタミンB9とも呼ばれて、ビタミンの仲間です。
他のビタミンだけでも予防できないというデータがあるので、葉酸と他のビタミンの相乗効果で予防ができるようです。
今回の2つの研究は、多くの論文をまとめた研究なので、ある程度の信頼性があると思います。