妊活をする時にやめた方がいいことは
生活習慣と妊娠の関係を調べた研究はたくさんあります。
タバコがよくないというのは、想像がつきますよね。
他によくないことはあるのでしょうか。
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タバコと体外受精
想像がつくと思いますが、タバコを吸っている人は体外受精の妊娠率が低くなります。
山のような論文がありますが、タバコを1日1箱くらい吸っている人は、吸っていない人と比べて、体外受精の妊娠率が半分くらいになるようです。
タバコを吸っていると、採卵できる卵子の数が少なくなる・受精率が悪くなるなどにより、体外受精の妊娠率が低くなります。また、妊娠しても流産率が1.5~2倍くらいに増えると言われています。
タバコには数百の有害物質が含まれていると言われていますが、特に妊娠することに影響するのが活性酸素です。
タバコの一吸いで100兆個の活性酸素を吸い込むなどと言われています。
活性酸素は、卵子の成熟に悪影響を与えます。体外受精の時には、卵子が取れない・卵子が取れても質が悪くて受精しないなどの悪影響が出ると考えられます。
やはりタバコはよくないですね。でも今時タバコを吸っている人はあまりいないのではないでしょうか。
お酒と体外受精
意外なことに、お酒と体外受精の関係を調べたちゃんとした論文はあまりありません。
たとえば、1日あるいは1ヶ月にお酒をどのくらい飲むのかと聞かれても、その時のよって差が大きいと思うのでなかなか正確に答えづらいですよね。なので、お酒の量と体外受精の関係を調べるのも難しいです。
参加者の多いものとしては、2500人を対象とした論文があって、週に4回以上缶ビール1本もしくわはワイングラス1杯相当のお酒を飲む人は、それ以下の人と比べて生児獲得率が16%低くなるそうです。
妊娠中の飲酒は明らかによくないと考えられますが、妊娠前の飲酒に関しては論文によって結論が違っているので、はっきりとはしていません。
コーヒーと体外受精
カフェインと体外受精の関係ですね。コーヒーを飲むと卵胞液の中にもカフェインが検出されます。
コーヒーを1日2杯以上飲む人と、ほとんど飲まない人を比べて、採卵数・着床率・生児獲得率に差はなかったという報告があります。
カフェインと妊娠の関連を調べた報告は少ないですが、あまり影響はないのかもしれませんね。
ストレスと体外受精
体外受精を受ける人は少なからず、ストレスを感じていると思います。
もともと妊娠しないことのストレスがあったと思われるし、体外受精にあたっては、毎日の注射、採卵や胚移植、妊娠への不安などで、よりストレスがかかると思われます。
体外受精を受けている人は強いストレスを感じている人が多いという結論の論文は数多くありますが、ストレスがあるかないかで体外受精の妊娠率に違いがあるかを研究した論文はあまりありません。
ストレスが強いと視床下部や脳下垂体のホルモンの調節がうまくいかなくて、生理不順になります。妊娠するためにはよくないですよね。
体外受精を受ける人は多かれ少なかれストレスを持っている人が多いので、ストレスのあるなしで比較するのは難しいと思います。
まとめ
喫煙は明らかに良くありません。やめましょう!もちろん受動喫煙も良くないので、妊活を始めるならご主人に禁煙してもらってください。
コーヒー、アルコールはたしなむ範囲ならあまり気にしなくてもいいかもしれません。
ストレスはない方がいいと思いますが、体外受精を受ける皆さんにストレスのない生活をといってもなかなか難しいですよね。
体外受精をやっている病院には、不妊症看護認定看護師もしくは不妊カウンセラーがいると思います。気軽に相談してみてください。
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