N-アセチルシステインにはいろいろな働きがあります。
N-アセチルシステインって、聞いたことありますか? 美白サプリ、抗老化サプリなどというふれこみで紹介されています。美容商品によく配合されているようなので、女性は聞いたことあるのかもしれませんね。
割と最近、N-アセチルシステインが多嚢胞性卵巣症候群の体質を改善するという論文が何個か出ていたので見てみましょう。
N-アセチルシステインの働き
体内のグルタチオンを増やす
グルタチオンとは
N-アセチルシステインはグルタチオンの元になる成分なので、N-アセチルシステインを摂取すると、体内のグルタチオンが増えて体が酸化するのを防ぐことができます。
グルタチオン自身は腸からあまり吸収されないのですが、グルタチオンの元のN-アセチルシステインを飲むことで体内のグルタチオンを増やすことができます。
解毒作用
毒性のある鉛、カドミウム、水銀のような重金属と結びついて、体外への排泄を助けます。
その他にも、タバコの害を抑える、二日酔いを軽くする、痰を出すなどいろいろな働きがあります。
注意点
まれに吐き気・下痢などになることがあります。
気管支喘息の人はまれに(5%未満)発作を起こすことがあります。
N-アセチルシステインはカンジダやイースト菌の栄養分なので、カンジダが増えるのを防ぐ乳酸菌などを併用した方が良いと書いてあるものもありますが、あまり気にしなくて良いように思います。
亜鉛やモリブデンといった重金属の排泄も促進されるので、食事やサプリでの補充を考えると良いと言われています。
がんの転移を促進するという報道もありました。抗酸化作用によりがん細胞も元気になってしまうというのです。マウスに大量にN-アセチルシステインを投与すると、メラノーマという皮膚ガンの転移が促進されたという論文でした。
多嚢胞性卵巣症候群の体質改善
多嚢胞性卵巣症候群は肥満を合併していることがあり、肥満を改善すると排卵しやすくなることがありますが、N-アセチルシステインを飲むとBMIが低くなるという論文が多いです。
男性ホルモンに関しては、下がるというのと変わらないという論文に分かれます。
耐糖能異常に関しては、空腹時の血糖やインスリンが下がるという論文がやや多いです。
多嚢胞性卵巣症候群の原因のひとつとして、酸化ストレスの増加が考えられています。N-アセチルシステインの抗酸化作用で、多嚢胞性卵巣症候群の体質改善を目指します。
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多嚢胞性卵巣症候群の人がN-アセチルシステインを飲むと排卵しやすくなる?
N-アセチルシステインを飲むと、飲まないのと比べて3倍くらい排卵率や妊娠率が高まると報告されています。
多嚢胞性卵巣症候群の人はメトホルミンという糖尿病の薬を飲むと排卵しやすくなるのでしたね。
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まとめ
クロムは主にインスリンの働きを助けることにより、多嚢胞性卵巣症候群の体質を改善していくものでした。
一方、N-アセチルシステインは抗酸化作用・解毒作用が主な働きになります。
このふたつは相乗効果がある、もしくは体質によって使い分けができる可能性があるのではと思われます。
多嚢胞性卵巣症候群に使った論文が多く出ているサプリの記事を追加しました。
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