砂糖が多い炭酸飲料は体外受精の妊娠率を低くする可能性があります
コーヒーを飲みすぎると妊娠しにくくなるでしょうか?
コーヒー(カフェイン)の摂取と、妊娠率の関係を調べた研究は数多くありますが、はっきりとした結論は出ていません。
今回は、飲み物と体外受精の妊娠率の関係を調べた論文をご紹介します。
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飲み物の量で体外受精の結果に影響があるか
2017年のファーティリティ アンド ステリリティに出た論文です。
体外受精の排卵誘発を始めた日から採卵の日まで、どんな飲み物を1日何杯飲んだかをアンケートで調べています。
調べたのは、コーヒー・紅茶・ハーブティー・炭酸飲料・ダイエット炭酸飲料・エナジードリンクです。
体外受精の結果として、採卵数・成熟卵子数・良好受精卵数・妊娠率・生児獲得率を調べて、飲み物との関連を調べています。
コーヒーの量と体外受精の結果
この研究では、1日のカフェインの摂取量は、体外受精の結果のすべての項目と関連がありませんでした。
カフェインの量が多くても、体外受精の結果が悪くなるということはなかったのです。
カフェインは卵胞ホルモンの量を少なくするという研究があって、カフェインの量と妊娠しやすさの関係を調べた研究は多くありますが、結果はさまざまで、はっきりした結論は出ていません。
カフェインと妊娠の関連を調べた論文をまとめた研究が2017年に発表されいてます。
カフェインの量と妊娠しやすさ・妊娠するまでの期間・体外受精の生児獲得率に関連はありませんでした。
カフェインの量と関連があったのは流産率で、コーヒー1日3杯だと流産率が1.3倍、1日6杯だと流産率が2.3倍になりました。
以上は妊娠する前のカフェインが妊娠しやすさや体外受精の結果に影響しないという研究結果です。妊娠中の過剰なカフェインは、胎児の発育の遅れ・早産・胎児死亡のリスクを高めるという研究があります。世界保健機関(WHO)は妊娠中はコーヒーを1日2杯以下にするように推奨しています。
シュガーソーダは妊娠するのによくないようです
論文にはシュガーソーダと書かれています。どんなな飲み物のことを言っているのかわかりますよね。
ちなみに、普通のコーラはペットボトル1本に糖分が約55g含まれています。角砂糖10個以上ということです。
シュガーソーダを1日1杯以上飲んだ人は、飲んでいない人と比べて、採卵数・成熟卵子数・良好受精卵数が約1個少なくなっています。妊娠率や生児獲得率も約半分になっていました。
糖分が入っていない、ダイエットソーダを飲んだいた人は、採卵数や妊娠率に影響がなかったので、ソーダといより糖分が影響していると考えらえれます。
新らしい論文でもやはりシュガーソーダは良くないという結論。男性も!
2018年の2月に出たアメリカの研究です。
シュガーソーダを1日1杯以上飲んでいる女性は、飲んでいない女性と比べて、毎月妊娠していく人の数が25%少なくなりました。
男性も同様で、シュガーソーダを1日1杯以上飲んでいる男性は、パートナーが毎月妊娠していく数が33%少なくなりました。
毎日シュガーソーダを飲んでいる人は、肥満があるから妊娠しにくいのではとも考えられますが、同じ体重で比べてもシュガーソーダを飲んでいる人の方が妊娠しにくかったということです。
シュガーソーダは控えめに
いずれの論文もそれなりに多くの症例を集めての研究ですが、まだ確実な結論を出すにはいたっていません。
でも、どうやらカフェインやアルコールよりシュガーソーダ(糖分の取りすぎ)が妊娠しやすさに悪影響を与えるようです。
妊活中はシュガーソーダは控えめに。